
PPF専用のコーティングとは?

プロテクションフィルム(PPF)を貼ったから愛車ケアはもう万全! もしそう思われている人がいたら一言、「せっかく高価なプロテクション施工したならぜひコーティングもご検討ください!」。 多くのPPF施工者を見てきたプロだからこそ、愛車の「塗装保護」だけでなく「キレイ」にもこだわりたい人にはPPF専用コーティングをオススメします!
PPFにこそコーティングしておきたい! 3つのメリット
PPF専用コーティングはその名の通り、ボディではなくPPFなどフィルムの上に塗ることを想定して専用開発されたコーティング剤。弊社では現在、プロテクションフィルム用のコーティングとして「Gtechniq(ジーテクニック)」のPPF専用「HALO(ハロー)」を採用しています。施工メリットは通常のボディ用とほぼ共通ですが、PPFだからこそのメリットもあるのです。

1:防汚性・耐薬品性で汚れ固着防止
HALOはボディコーティングと同様、施工することでプロテクションフィルムに防汚性や耐薬品性を付与することができ、「キレイの維持」をサポートしてくれます。
そもそもプロテクションやラッピングなどの自動車用フィルムの多くは、微細な穴を持つ多孔質という構造で、実は塗装に比べて汚れが溜まりやすい傾向にあります。近年の各フィルム製品は防汚性を持つトップコート層を備えているものも多くあります。ですが、実際にコーティング施工車・PPF施工車のそれぞれの経過を見てきた印象では、「塗装よりも汚れが付着・固着しやすい」というのが確かに実感としてあります。
さらにフィルムでやっかいなのが、一度頑固な汚れが固着してしまうと塗装のように磨いて除去するのが困難な点。厳密には磨ける場合もありますが、汚れ等を除去しきれなかったり、除去できたとしても途方もない時間がかかったり、そもそも磨くことを想定していないのでプロテクションフィルムの機能を損傷してしまったりと様々なリスクがあります。
そんな「実は汚れに対しては繊細」なプロテクションフィルムだからこそ、防汚性を発揮するHALOは美観維持にとても役立つアイテム。耐薬品性も備えているので、少し頑固な汚れが固着してしまってもフィルムを傷めずに強力なクリーナーを使って除去でき、日々のお手入れを簡単にしてくれます。

2:UV耐性がフィルムの黄ばみ防止
プロテクションフィルム施工車の場合、美観を損ねるのは汚れだけではありません。フィルムは熱可塑性ポリウレタン(TPU)というプラスチックの一種が原料のため、紫外線(UV)によりどうしてもフィルム自体に黄ばみ(黄変)が発生してしまいます。
近年はプロテクションフィルムも進化してUV耐性・耐黄変性が向上し、「以前よりも黄ばまなくなったな」というのも現場の実感。ただ、例えば身の回りでいうとスマホケースなどもそうですが、「TPUの経年での黄ばみ(黄変)」は完全には防げない問題です。しかもこの黄ばみ(黄変)、弊社でも一度気になって調べてみたところ素材の構造的な劣化によるもので、汚れではないので漂白などでは元に戻せないようです。
そこでこの黄ばみ防止に少しでも寄与するのが、UV防止剤を配合した「HALO」の紫外線防止機能です。
もちろん、例えばコーティングが施されたヘッドライト(ポリカーボネート)でも経年で黄ばみ(黄変)・白濁が生じるように、HALOで黄ばみを完全に抑制できるわけではありません。ですが、フィルム本体とコーティングのダブルのUV耐性で黄変や劣化を遅らせることはでき、プロテクションフィルムの美しい艶感をより長く堪能することができます。

3:撥水性・スリック性が抜群の気持ち良さを演出
PPF専用コーティング「HALO」は、施工することで優れた撥水性とスベスベ感(スリック性)を発揮します。
メーカー・製品によって異なるものの、プロテクションフィルムには親水タイプ(水玉にならないで流れていく)でグリップ感がある(少し引っかかりを覚える)表面の製品も少なくありません。一部、撥水性のトップコート層を持つフィルムもありますが、弊社が検証した限りでは「コーティングの方が撥水も保ちも良い」というのが今のところの評価です。
その点「HALO」は、弊社がボディ用に使用している製品と比べても遜色ないレベルにバチバチに弾く強撥水(メーカー公表:最大接触角110°)! 滑らかな手触りも洗車で撥水がしっかり戻る点もコーティング性能としてとても優れた水準です。
もちろんこの優れた水弾きや触り心地の良さは、汚れ付着や洗車傷を防ぐといった機能面でも1つの利点といえます。ただ、何よりも「見て・触れて気持ちイイ!」というが最大のメリットではないでしょうか。
プロテクションフィルム施工車も通常のクルマ(コーティング施工車含む)と同様、キレイを維持するためには日頃の洗車が欠かせません。水をキレイに弾く様子や滑らかにスポンジが動く触り心地は、より楽しい洗車を演出してくれます。

何がPPF専用? 弊社がHALOを採用する理由
防汚性やUV耐性、撥水・スリック性など、ボディコーティングと同じようなメリットをもたらしてくれるPPF専用コーティング。そもそもプロテクションフィルムが普及してきたのもここ数年で、「PPF専用コーティング」もボディ用に比べると製品の数は少な目。そのためプロショップでも「ボディ用コーティングをフィルムに塗る」というのはそんなに珍しくなく、ジーテクニックによると「市場に出回っているフィルム用コーティングは、実際には塗装用と兼用であることが一般的」だそうです。
では弊社がなぜ「PPF専用HALO」を使うのか。理由の1つがフィルムとのマッチングです。
塗装でも同じですが、塗り面とコーティング剤の相性、さらには施工時の環境(温度や湿度など)により、シミ・ムラが生じる、塗り面を傷めるなど思わぬトラブルがプロの現場でも往々にして起こりえます。特に海外製品はこの傾向が強く、一概には言えませんが、扱いが難しいコーティング剤ほど効果・耐久性も良好な傾向にあります(もちろん世の全製品を扱ったわけではなくあくまで弊社での評価です)。
そして塗装であれば、弊社がこれまで培ったデータやノウハウでトラブルを未然に防ぎ、万が一発生しても対処が可能。ですが、近年急速に普及するプロテクションフィルムでは、年々拡大・進化するフィルムとのマッチングを施工ショップで検証するのは現実的に極めて難しいのです。
その点、イギリス・ジーテクニック社が専用開発したHALOは、世界の様々なメーカーのプロテクションフィルムとのマッチングをメーカー側で検証済み。耐久性・定着性やプロテクションフィルムの自己修復機能を妨げないかなど、メーカーだからこその品質テストを重ねており、それが弊社としてもお客様に提供できる1つの安心材料となっています。
そのため、弊社で施工させていただくプロテクションフィルムはもちろん、ディーラーや他の施工専門店で施工したプロテクションフィルムでも安心してご依頼いただけます。
また、ジーテクニックのプロ用製品はイギリス本部で認定された施工ショップのみが取り扱える認定制となっているので、PPF専用コーティング「HALO」が気になる人は同社ホームページから認定店を探してみてください。


塗るのも実は難しい…磨かないコーティングでもプロにお任せを
弊社ではプロテクションフィルム専用コーティング「HALO」を以下の目安価格で施工しています。
- フロントセット施工:66,000円~
- ボディフル施工:120,000円~
※2024年10月現在/PPF施工料金は含まれません
※車両サイズにより異なるため都度お見積りさせていただきます
ちなみに少しコーティングに詳しい人なら「磨かないで塗るだけなら簡単なのでは」と思うかもしれません。ですが、HALOはプロでも塗るのが気を使う繊細な商品なのです。グロスでもマットでも、環境や塗り方が適切でないと割と簡単に生じてしまうシミ・ムラ…。前述の通り万が一トラブルが発生してしまうと、フィルムは磨けないのでリカバリーも困難…。
それだけ取り扱いが難しい分、しっかりフィルムに定着し、前述の通り発揮するメリットも豊富。磨き工程がないPPFコーティングですが、その効果を最大限に発揮するためにはぜひプロの技術をご活用ください。
なお、弊社では「フロント周り:PPF+PPF専用コーティング/その他のボディ面:ボディ用コーティング」という組み合わせも人気の施工メニューとなっています。ボディコーティングは、PPF専用コーティングと同じジーテクニック製品もお選びいただけるほか、通常の施工と同様に車両や状態、環境、ご要望に応じて弊社からもメニューをご提案させていただいています。
さらに、塗装保護だけでなく「キレイ」を追求する弊社のこだわりとして、弊社でPPFフル施工した人にはPPF専用コーティング「HALO」を特別価格で提供させていただいています!
また、PPF専用コーティングでも通常のコーティングと同じく施工後のケアが大切。弊社で定期メンテナンスや洗車、洗車用品の販売など各お手入れのサポートも承っていますので、お気軽にご相談ください。
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コーティング専門店のプロの目線で、愛車をキレイにする・美観を維持するためのカーケアの最新動向・お役立ち情報を発信。愛車の輝きをいつまでも…。そう願うカーオーナー様はぜひ一度ご一読ください!
北山友幸
業界の名店カービューティーマックスで修行の後、2013年に独立して自分のショップを構えたプロディテイラー。業務歴はベテランだが業界では若手。北九州出身の洗車&SUV好き。
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